第1章 『出会い』 第31話

ケンジ「よっしゃ走ってこいや!!!」

テル「いってきます!」



次こそは頼むぞ〜。


100%運任せではあるが、貧乏な高校生にそんな事を気にしている余裕は無い。

とにかく祈ってエンジンをかけて走り出した。


原チャ「バイ〜〜ン!!!」


テル「おっ!!!」


さっきよりは加速が遅くなっているが、きれいに加速していく!


テル「おお!メーター振り切った!!!」


そう。

ノーマルの原チャのスピードメーターは60kmまでしか記載されていない。
そこを振り切り、針が一番右下に突き当たったのだ。


テル「やばい!まだ加速してる〜!!!」


今まで体感したことが無い速度だった。

ハンドルから伝わってくる振動がかなり大きい。


テル「ヒャッホ〜♪」


今回は店に戻る時の顔がニコニコだったので、ケンジ君もヤスも結果が良かったことをすぐに察知したようだ。


ケンジ「かなりよさそうやな」

テル「やばいっす!メーター振り切りました!」

ヤス「まじで!俺のより速いんちゃうん!?」

テル「へっへっへ〜」

ケンジ「金ができたらプーリーでも買えば?もっと早くなるはずやで」



プーリーとはウエイトローラーが入っている円錐(えんすい)型の部品だ。


テル「プーリー変えても結構変わるんですか?」

ケンジ「だいぶ変わるねぇ。またセッティングやり直しやけど(笑)」

テル「それはかなりお金ためないと駄目っすね…」

ケンジ「まだまだいじり始めたばっかやねんから気長にやればいいよ」

テル「じゃあその時はまたよろしくお願いします」

ケンジ「おう。またいつでもおいでや」

ヤス「ありがとうございました!」



どうなる事かと思ったが、何とか良い感じで終わった。

興奮冷めやらぬテルは


テル「ヤス!山行こうぜ!」

ヤス「うわ〜。調子乗ってんなぁ」

テル「前の借りを返す!!!」

ヤス「またこけるんやろ(爆)」

テル「もうこけへんわ(怒)」

ヤス「せっかくやから『皮つなぎ』取りに行くか?」

テル「おお!行く行く♪」

ヤス「こないだまた一つもらったから、一つテル君にあげるわ」

テル「まじでぇ〜!ほんならはよ行こはよ行こ」


第32話へ

第1章 『出会い』 第32話

憧れの皮つなぎが自分のものになる!

ヤスの家に向かっている間、心が中に浮いているようだった。


サイズは合うだろうか?

色は何色だろう?

派手かな?

手に入ったら一人ででも山に行くだろうなぁ♪


想像が想像を呼んで様々な妄想をし続けた。


ヤス「ちょっと待っとってな」


どうやらヤスが住んでいるマンションらしき場所についた。

ヤスはダッシュで階段を駆け上っていった。


1分ほどでヤスが下りてきた。


ヤス「今おかん(母)おらんから入っていいで!」

テル「ん?おったら気まずかったん?」

ヤス「あいつおったらうるさいから家に入りたないねん!」

テル「そうなんや」



ちょっと驚いた。

ヤスの表情から察するに、かなり本気のようだ。

そんなに敬遠するほど親と仲が悪いのか。

あっ、いわゆる思春期って奴ね。
俺も思春期とはいえ、そこまで敬遠してないけどなぁ…。


犬「ワンワンワン!!!!」

テル「お〜!こいつめずらしい犬やなぁ。しかもめっちゃかわいい♪」

ヤス「ティーボこっちおいで ((((((〃 ̄З ̄)ノ 」

テル「うわ!メロメロやん…」

ヤス「こいつめっちゃかわいいやろ〜」



犬に詳しくないので何と言う犬種なのか不明だが、結構めずらしい犬だ。
しかもかなり人懐っこい。


ヤス「ちょっと待ってや」


と言って家の奥へと入っていった。


ヤス「これこれ!」

テル「おお!これが皮つなぎか!って重たいなぁ(汗)」

ヤス「想像以上に重いやろ(笑)」

テル「これ着て運転するんかぁ」

ヤス「慣れやな」

テル「あかん早くいこ!」

ヤス「はいはい」



早速皮つなぎに着替え、テンションが上がりっぱなしで六甲山へと向かった。

第33話へ

第1章 『出会い』 第33話

早速皮つなぎに着替え、テンションが上がりっぱなしで六甲山へと向かった。


今俺は憧れだった皮つなぎを着ている!


今思えばそれ自体は凄いことでは無いのだが、当時の私にはそれだけで速くなったような思い違いをしていたように思う。


信号待ちをしていても、


「お〜!めっちゃ注目されてる〜!!!」

と思っていたが、実はそうでもなかった。


「まさか皮つなぎを着て原チャに乗ってる奴はいないだろう。」

という先入観をみんなが持っているので誰も気づかないのだ。


まぁそれはさておき、とにかくウキウキで六甲山へと向かった。


ヤス「そういえばテル君【半ヘル】やなぁ」

テル「えっ? やばい???」

ヤス「やっぱ走り屋はフルフェイスやで〜」

テル「っていうヤスはノーヘルやん(爆)」

ヤス「ちゃうやん!今日は本気で走らんからええねん!」



全く意味がわからない言い訳である。


ヤス「そうやなぁ、かわいいフルフェイスでも作るかぁ!」

テル「作る?」

ヤス「塗装や!」

テル「ヤスできるん???」

ヤス「結構塗装には自信あるで〜!」

テル「ドラえもん!?」

ヤス「それはパクリ満開やからなぁ。トトロにしよっか?」

テル「お〜!なんか珍しそうやん!」

ヤス「じゃあ決まりやな!明日までにはメット用意しとくわ」

テル「どうやって?」

ヤス「いただくに決まってるやん♪」

テル「いただく〜?」

ヤス「世の中にはたくさんのフルフェイスが街中に転がってるやん!」

テル「要するに…」

ヤス「いただくという事やな」

テル「まぁ勝手にしてくれ(笑)」



まさに理不尽極まりない奴だ…。

くだらない会話をしているうちに、目的の六甲山に到着した。

第34話へ

第1章 『出会い』 第34話

ヤス「じゃあいつもの展望台で待ち合わせな!」

テル「おっしゃ!今回はこけんように(転倒しないように)頑張るわ」

ヤス「どうせこけるやろうけどな ( ̄皿 ̄)うしししし♪」

テル「こけへんわ (´‐` ○)\(○`ε´○) 」

ヤス「言うのはただやからなぁ」

テル「うるさいうるさい!じゃあ行くで!」



そういえば、皮つなぎってこけても痛くないのだろうか…。

ひざをするとどんな感じなのだろうか…。

すでに着用しているとはいえ、全くの未知の世界である。


テル「うりゃ〜!」


これでもか!というほど原チャを寝かす。

そして意味もわからずひざを出してみる。


原チャ「ガリガリガリ…」


センタースタンドを擦っている!!!

かなり危険だ。


テル「これ以上倒せへんのにどうやってひざ擦るんじゃ〜!?」


もう訳もわからず原チャを倒しまくった。


でも届かない!!!


もう少しで届きそうだが、あと少しが倒れない!


テル「ちくしょ〜!」

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第1章 『出会い』 第35話

とにかくひざを擦るために試行錯誤してみたが、どうしてもセンタースタンドを擦ってしまって駄目だ。

そうこうしているうちに、ゴールに設定している展望台に着いてしまった。


ヤス「あれ〜。おっそいなぁ(笑)」

テル「あかん。ひざ摺られへんわ〜」

ヤス「当たり前やん!俺もまだ摺ってないのに」

テル「とりあえずセンタースタンドが邪魔やなぁ」

ヤス「それは基本やで。普通はサイドスタンドやもん」

テル「サイドスタンドって売ってるん?」

ヤス「5000円くらいやったかなぁ」

テル「また5000円かよ…」



はっきり言って、最近のバイト代はほとんど原チャにつぎこんでいる。


テル「バイトづくしやなぁ…」


学校もあるし原チャで遊びたいしバイトしないと部品買えないし…。

本当に時間がいくらあっても足りない。


ヤス「せっかく来てるんやから走りこむべ!」

テル「おっしゃ!」



まだまだひざは擦れないが、今出来ることはとにかく走る事に慣れる事。

まずは攻めることに慣れなければ。


ヤス「下りは一気にブレーキがきつくなるから油断すんなよ」

テル「ああそっか。結構スピードも出るよなぁ」

ヤス「上りとはまたコーナーの見え方が変わるからな」

テル「暗くなってきたし対向車のライトが眩しくなるなぁ」

ヤス「あれは本間に危ないで。前が一瞬見えんくなるからな」

テル「怖いなぁ」

ヤス「下りはあんまり攻めすぎんほうがいいかもな」

テル「死にたくないしな(汗)」

ヤス「じゃあ長いストレートでUターンな」

テル「あいよ」



原チャ「バイ〜ン!!」


アクセル全開で六甲を下っていく。

上りとは比べ物にならないほどの速度、車体の振動だ。

まずは右の急カーブ!!!

思い切りブレーキをかける。


テル「うわ!全然止まらん!!!!!」


危うく減速が間に合わないほどのタイミングであった。

思った以上に減速に時間がかかる。
もう少し早めのタイミングでブレーキが必要だ。


左。

右。

右。

左〜。

右。


連続してコーナーが続く。


そこへかなり深い下り坂が20mほど出てきた。


テル「うわゴッツイ坂やなぁ…。こんなんあったっけ?」


と思っていたら急に左の急カーブ!!!


テル「しまった!曲がりきらへん!!!!!」

第36話へ

第1章 『出会い』 第36話

テル「うわゴッツイ坂やなぁ…。こんなんあったっけ?」

と思っていたら急に左の急カーブ!!!


テル「しまった!曲がりきらへん!!!!!」



ガードレール!!!!!


テル「うおっ!」


対向車線にはみ出し、何とか衝突を免れた。


上りの時にはそんな急な坂には見えなかったが、スピードが出ている事と
夜という事もあり、カーブの見え方が大きく違うようだ。

下る前にヤスが言っていた通りだ。

もう少しブレーキが遅れていたら…。

脂汗が体中から出ているのが分かる。

これが山か。

油断したら一発でやられてしまう事がよくわかった。


ヤス「おっ来たな!」

テル「…。」

ヤス「どないしたん?またこけたか?」

テル「こけてはないけどまじでやばかった」

ヤス「どこ?」

テル「左コーナーの、黄色い回転灯が回ってるとこ」

ヤス「あそこかぁ。あそこは下りの時やばいな。」

テル「急に下り坂がきつくなるよなぁ。本間にビックリしたわ」

ヤス「思ったよりも深く曲がってるしな。一番注意した方がいいコーナーやな」

テル「あそこはゆっくり行こ…」

ヤス「はいビビりすぎ〜」

テル「いやいや。死にたないやん」

ヤス「うまくなったらええねん(笑)」

テル「あかんあかん。あそこは本間にやばい」



そのコーナーは今でもゆっくり走る癖があり、体がいまだに恐怖を忘れていない証拠である。

今でも鮮明に当時の状況を覚えている。

第37話へ

第1章 『出会い』 第37話

この日は上りはしっかりと攻め、下りは少しペースを落としての練習が続いた。

結局ひざをする事はできなかったが、練習初期と比べるとだいぶ上達した。


テル「あとはセンタースタンドを取ってサイドスタンド導入かぁ」

ヤス「それは基本じゃ」

テル「あ〜。また金かかるなぁ」

ヤス「しゃあないやん。誰もくれへんしな(笑)」

テル「そういえば最近は原チャばっかで真美と遊んでないなぁ」

ヤス「別れるわ(爆)」

テル「あほか!そんなんありえへん!!!」

ヤス「でも全然会ってへんやん」

テル「まぁそやけど…。」



考えて見ると、どう考えても自己中な事ばかりしている。


テル「あかん。今から会いにいくわ」

ヤス「はぁ?本間に言ってるん?」

テル「本間やばいもん。はよ下りるで!」

ヤス「うわぁ自己中満開やなぁ」



あまりにも原チャの事に夢中になりすぎた。

ここは一つ、この六甲の夜景でも見せに来るか。


テル「じゃあまたな」

ヤス「あいよ〜」



急ぎ足で真美ちゃんの家へと向かった。

第38話へ

第1章 『出会い』 第38話

テル「怒ってるかなぁ…」

普通に考えれば別れ話にまで発展してもおかしくない。
それほどまでに連絡も少なく、とにかく原チャに夢中だったのだ。

電話をしてからだと拒否される可能性もあるので、家にいる事を願ってとにかく真美の家へと急いだ。

そして家の前。


テル(電話)「おっす!今どこにおる???」

真美(電話)「ちょっと〜!全然連絡無かったけど何してたんよ(怒)」

テル「いやいや、ヤスと六甲行ったりして色々忙しくてな…」

真美「このまま連絡してこ〜へんかと思ったわ!」

テル「そんな訳ないやん♪って今家の前やで(笑)」

真美「うそ〜!!!」



真美の部屋の窓が開いた。


真美「本間におるし(爆)」


ガチャッ!


真美が家から出てきた。


テル「早く用意してや〜」

真美「はい〜?どこに行くん?」

テル「六甲の夜景!!!行った事ある?」

真美「無い無い!!!ちょっと待っててよ」



ここで何回も行った事があると言われていたらちょっとガッカリだったが、初めて行くようなので安心した。

きっと驚くだろう ( ̄m ̄* )♪


真美「オッケ〜!!!」

テル「あかんあかん。そんなんじゃ寒いからもっと厚着しておいでよ」

真美「そっかぁ。山やから寒いよね…」

テル「そういう事だ」



ダウンジャケットを羽織って真美が出てきた。


テル「おっしゃ行くぞ〜」

真美「レッツゴ〜♪」



もちろん原チャ2人乗りである。(良い子は真似しないで下さいね)


真美「うわぁ、結構冷えてるね〜」

テル「スピードが出るとかなり寒く感じるやろ〜」

真美「でも前にパトカーに追いかけられた以来乗ってないもんね〜」

テル「マフラーも変えたし色々変わったよ」

真美「結構音大きくない???」

テル「ええ音鳴ってるやろ v(。・・。)」

真美「男の子ってこういうの好きよね…」



たぶん普通の男の子はやらないけどね…。

というのは心で思っただけだが、一応マフラーなどの改造は認めてくれたようだ。


テル「よっしゃ!ここから六甲入るで〜」

真美「行け行け〜♪」



今回は真美を後ろに乗せているからあまり攻めれないな。

それにしても二人乗りだと全然上らない…。


テル「うお〜!全然スピード出んなぁ…」

真美「何よ!私が重いって言いたいん!?」

テル「ちゃうって(汗)一人でも上らんから二人やと限界みたいやなぁって」

真美「まぁ確かにすんごい遅いけどさぁ」



ちょっとした小競り合いもあったが、ようやく目的の展望台にたどり着いた。


テル「あっこからが一番良く見えるで!」

真美「うわぁ、めっちゃ見えそうやなぁ☆ミ」



さぁ待ちに待った感動の瞬間!!!


真美「キャ〜!!!!!」

第39話へ

第1章 『出会い』 第39話

目の前に神戸から大阪が広がり、この日は空気が澄んでいて和歌山まで見える。


真美「ありえへん!!!やばい、本間にきれいや☆ミ」

テル「おお!今日は和歌山まで見えるなぁ」

真美「えっ?あそこって和歌山なん?」

テル「そうやで。ほら、海岸の形みたら日本地図で見た通りやろ?」

真美「日本地図って正しいねんなぁ(笑)」

テル「俺もこないだ思った(爆)」

真美「って事は、あそこが大阪でその先やから…」

テル「その先やから?」

真美「和歌山や〜!!!」

テル「やろ!?」

真美「家の近くにこんな凄い所あってんなぁ」

テル「俺なんか家から5分やぞ」

真美「こうやってみたら、山と海の間が狭いなぁ」

テル「本間それな。このまま海の方に原チャで行ったら10分で着くで」

真美「近!」

テル「それが神戸や」

真美「なんか叫びたくなるね」

テル「おお(笑)ヤスなんかいっつも叫んどうで♪」

真美「そうなん?何て叫んでんの?」

テル「おと〜ん! ごめんな〜〜〜!!!」

真美「(ノ∇≦*)キャハッッッ♪」

テル「本間やで!何を謝ってるんかは本人も分からんらしいけどな(爆)」

真美「じゃああたしも何か叫ぼっかな!」

テル「おっしゃ、今は人おらんからいけるぞ!」

真美「バカヤロ〜〜!!」

テル「何に?」

真美「色々♪」

テル「あぁ怖い怖い…」

真美「やっぱり山は寒いね…。そろそろ降りよ」

テル「そうやな。降りるか」



なんとか機嫌を取り戻せたようだ。
ちょっと肩の荷が下りた気分で六甲山を降りた。

その次の日、ヤスとの出会いに匹敵するほどの出会いが待っているとは当然
テルは知らなかった。

この出会いが無ければ良い意味でも悪い意味でも今の自分は存在していない。

第40話へ

第1章 『出会い』 第40話

学校が終わり、いつものようにヤスと遊びに行った。

遊ぶといっても目的など無く、ただ原チャに乗って色々な所へ行くのだ。
そして休憩、食事はコンビニ。

これが基本的な流れになっていた。


そしてこの日もいつものようにコンビニで休憩していたのだ。


ヤス「あ〜、めっちゃ寒いなぁ」

テル「本間手が痛いわ。足の指はしびれてるしな…」

ヤス「ビニール手袋結構いいで」

テル「おお!それは名案やなぁ。風通さへんもんなぁ!!!」



バイ〜ン!!!


ヤス「ん?誰やあれ?」

テル「うお。結構いじってるなぁ」



???「おっ!真島(ヤス)やんけ〜」


あれ?どっかで見た事がある顔やな…。


ヤス「なんやヒロか」

ヒロ「なんやってなんじゃい。ん???」

テル「ん???」

ヒロ「あれ、お前テルちゃうん?」

テル「あ〜!!!前田ヒロか?」

ヒロ「そうそう。何や久しぶりやの〜」

テル「小学校卒業以来か?」

ヒロ「せやなぁ。何や、最近真島とつるんどんかいな。ええ事ないで〜(笑)」

ヤス「お前うるさいねん。お前の方がよっぽどええ事無いっちゅうねん」

ヒロ「そういえばテルは中学ん時おったっけ?」

テル「俺は私学行ったからおらんで」

ヒロ「うわ!めっちゃ頭ええやん!?」

テル「あほか。そんなんちゃうわ。」

ヒロ「じゃあなおさら真島とつるんだらあかんで〜」

ヤス「だからお前うるさいねん」



このヒロという奴は学年でいえば一つ下であり、一つ下の学年の番長である。
神戸の中でも非常に有名な兄弟の末っ子であり、兄弟全てがその学年の番長をやっているとんでもない兄弟である。

このヒロの周囲にいる連中も非常に滅茶苦茶であり、界隈で連中と遭遇したら皆が敬遠するような集団なのである。

もちろん自分も敬遠していた人間の一人なのだが…。
そんな雰囲気を出すと後々面倒くさいので、ちょっと気合を入れて普通に接した。


ヒロ「おっ!テルも原チャ乗ってるんかぁ。いかついチャンバー付けとうやん!」

テル「結構いい音出るんよ♪」

ヒロ「ゼロのチャンバーやろ?結構速いみたいやなぁ」

テル「速い速い。やっぱ有名なん?」

ヒロ「有名やで。音もいいし速いしな」

ヤス「で、お前は今何しとん?」

ヒロ「あいつらがHAT神戸で待っとうから行くねん」


※HAT神戸
⇒神戸港沿いにある非常に広い高層マンションなどが立ち並ぶ地域の事。



ヤス「誰?」

ヒロ「川崎とか阪田とかおるで」

ヤス「うわ〜。相変わらずややこしいなぁ」

ヒロ「お前に言われたないわ」

テル「阪田ってあの阪田?」

ヤス「そうそう。相変わらずやで」



阪田はヒロの右腕のような奴で、切れるとヒロでも止められないほど危険な奴だ。
普段はめちゃくちゃ温厚なのだが、どこかでスイッチが入ると一気に変貌するのだ。
ある意味、扱いが一番難しい人間と言えるだろう。


ヒロ「あれ?川崎の事は知らんかったっけ?」

ヤス「おいおい知ってるやろ〜!?」

テル「知らんなぁ…。」



聞いたことはあるが、実際には見たことが無いような気がする。


ヒロ「せっかくやから付いて来いや」

テル「え?」


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