第3章 『暴走』 第25話
ヤス「あかんっ!!!」
一瞬の隙をついて、パトカー1台が前に抜けだした。
テル「うわっ!?」
すぐに車体を横に向けて急停止し、進路を塞ぐと同時に警察官が一気にパトカーから降りはじめる。
ヤス「よけろぉぉぉぉ!」
テル「うぉぉぉぉ!」
全てのドアが開き、飛び出してきた警察官が原チャに飛びつこうとしている脇を間一髪左にかわした!
左側車線で何とか体勢を整える。
ヤス「ホッとしてる間はないで、次も来よるっ!」
テル「おう!」
残りの二台が引き続き前に出ようと、右側を加速してきている。
ヤス「テル右やっ!!!」
ヤスが後部座席から右側に体重をかけ、合わせてテルも右側へバイクを寝かしこむ!
思った以上にリカバリーが早かったのか、パトカーが慌てて急ブレーキを踏んだ。
拡声器「くぉらおまえらぁっ!ええかげんに止まらんかいっ!」
まるで謝罪会見を行なっている芸能人のように、カメラのフラッシュが止まらない。
すぐにさっき停車していたパトカーも追い付いてくる。
ヤス「もうすぐ橋が終わるはずや!」
テル「終わったらどうすんねん!?」
ヤス「とりあえず左に曲がるとこあるから、直進すると思わせて一気に左に入るぞ」
テル「分かった、フェイントな」
右をガードしたら左から一台前に出られ、そのたびに前で待ち構えているパトカーを避けて次に備える。
時間的に数分だったと思うが、1時間以上の攻防を行なっているように感じるほど、凄まじい駆け引き。
ヤス「見えたあそこやっ!直前まで左を見んなよっ!」
テル「気が付いてないフリな」
橋の終盤は若干の下り坂になっており、速度が出ない原チャにとって非常にありがたい環境だ。
少しずつ車速が上がっていき、ようやく60km/hほどに達したその時だった。
ヤス「ブレーキ無しで曲がれぇ〜!!!」
テル「うおぉぉぉぉぉぉ!!!」
二人の体重と旋回Gが原チャにかかり、車体が限界まで沈み込んでいるのが分かる。
さらにサイドスタンドが路面と接触し、聞いた事がないようなギャー音が鳴っている…。
テル「こける〜!!!」
ヤス「気合いじゃボケ〜!」
不意をつかれたのか、パトカーは同じく左に曲がろうとしたが連携が取れず、一旦減速しているようだ。
左にまがった道は街灯がほとんどない真っ暗な細い道だった。
この先、いつ行き止まりになるかも全く見当がつかない。
ヤス「あっ、あそこに空き地っぽいのがあるやん!」
テル「あの草のとこか?」
ヤス「そや!あいつらがこっち来る前に、この辺で原チャ隠して一気に走って、フェンス登って草の中隠れるぞ!」
テル「そういう感じ!?」
ヤス「もうそれしかない!」
JUGEMテーマ:車/バイク
一瞬の隙をついて、パトカー1台が前に抜けだした。
テル「うわっ!?」
すぐに車体を横に向けて急停止し、進路を塞ぐと同時に警察官が一気にパトカーから降りはじめる。
ヤス「よけろぉぉぉぉ!」
テル「うぉぉぉぉ!」
全てのドアが開き、飛び出してきた警察官が原チャに飛びつこうとしている脇を間一髪左にかわした!
左側車線で何とか体勢を整える。
ヤス「ホッとしてる間はないで、次も来よるっ!」
テル「おう!」
残りの二台が引き続き前に出ようと、右側を加速してきている。
ヤス「テル右やっ!!!」
ヤスが後部座席から右側に体重をかけ、合わせてテルも右側へバイクを寝かしこむ!
思った以上にリカバリーが早かったのか、パトカーが慌てて急ブレーキを踏んだ。
拡声器「くぉらおまえらぁっ!ええかげんに止まらんかいっ!」
まるで謝罪会見を行なっている芸能人のように、カメラのフラッシュが止まらない。
すぐにさっき停車していたパトカーも追い付いてくる。
ヤス「もうすぐ橋が終わるはずや!」
テル「終わったらどうすんねん!?」
ヤス「とりあえず左に曲がるとこあるから、直進すると思わせて一気に左に入るぞ」
テル「分かった、フェイントな」
右をガードしたら左から一台前に出られ、そのたびに前で待ち構えているパトカーを避けて次に備える。
時間的に数分だったと思うが、1時間以上の攻防を行なっているように感じるほど、凄まじい駆け引き。
ヤス「見えたあそこやっ!直前まで左を見んなよっ!」
テル「気が付いてないフリな」
橋の終盤は若干の下り坂になっており、速度が出ない原チャにとって非常にありがたい環境だ。
少しずつ車速が上がっていき、ようやく60km/hほどに達したその時だった。
ヤス「ブレーキ無しで曲がれぇ〜!!!」
テル「うおぉぉぉぉぉぉ!!!」
二人の体重と旋回Gが原チャにかかり、車体が限界まで沈み込んでいるのが分かる。
さらにサイドスタンドが路面と接触し、聞いた事がないようなギャー音が鳴っている…。
テル「こける〜!!!」
ヤス「気合いじゃボケ〜!」
不意をつかれたのか、パトカーは同じく左に曲がろうとしたが連携が取れず、一旦減速しているようだ。
左にまがった道は街灯がほとんどない真っ暗な細い道だった。
この先、いつ行き止まりになるかも全く見当がつかない。
ヤス「あっ、あそこに空き地っぽいのがあるやん!」
テル「あの草のとこか?」
ヤス「そや!あいつらがこっち来る前に、この辺で原チャ隠して一気に走って、フェンス登って草の中隠れるぞ!」
テル「そういう感じ!?」
ヤス「もうそれしかない!」
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- 2014.07.13 Sunday
- 第3章 『暴走』
- 23:48
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- by カーライフプロデューサー 山本照久