第3章 『暴走』 第17話

JUGEMテーマ:車/バイク

ヤス「ほなエンジン切るで」

テル「あいよっ」


エンジンを切ってからもしばらく、惰性で真っ暗な住宅街を駆け抜けていく。

「シュ〜…」

タイヤが転がる音だけが耳に入ってくる。

近くに大勢の仲間と単車が待機しているはずだが、不気味なほど辺りは静けさに覆われている。


ヤス「降りて押すぞっ」

テル「よっしゃ」


必要以上の足音を立てず、なおかつ素早く。
いつどこで待機車両が待ち伏せているか分からない。
路駐している車があるたび、立ち止まって様子を伺う。


ヤス「あの車なんや?中に人おるなぁ」

テル「ん〜。カップルっぽいけどなぁ」

ヤス「ぽいな…」


いつになくヤスが慎重という事は、やはり警戒する必要性があるのだろう。
異常な程の静けさが、余計に緊張感を誘う。


ヤス「見えた。あそこや」

テル「あの公園か!」

ヤス「油断すんなよ」


後ろの状況も警戒しながら、公園に近づいて行く。
公園外壁に沿って、数台の路駐がいるようだ。


ヤス「公園の中に入ってから入り口塞がれたら全滅やからな」

テル「想像しただけで終わりなんが分かるわ」

ヤス「あれ見えるか?」

テル「ん?」


公園の奥に、数台の単車が止まっているのが見える。


ヤス「誰かおるから大丈夫やな」

テル「そんなもんか?」

ヤス「みんな警戒の仕方は知ってるからな」


公園の入り口に辿り着いた所で、公園奥に潜んでいた数人がこっちに気付いたようだ。


ヤス「多分、向こうからは俺らが誰か分かってないで」

テル「あれ誰や!?って感じか」

ヤス「誰か知ってる人おるはずやから、取りあえず行こか」


あえて公園の真ん中を通らず、端を通って公園の奥に向かう。
その行動を見て関係者だと悟ったのか、奥に潜んでいた数人は警戒を解いたようだ。


ヤス「あ、ケンタ君っぽい人もおるなぁ」

テル「お前よく見えるなぁ(笑)全然見えへんし…」

ヤス「視力だけは自信あんねん」


???「誰かと思ったらヤスやんけ」

テル「あっ、マサミチやん♪」

マサミチ「おうおう。お前らおっそいからパクられたか思ったわ」

ヤス「原チャで捕まるわけないやんけ」

マサミチ「結構時間も経ってるし、そろそろ再開って言っとったで」

ヤス「やっぱりケンタくんもおるんか」

マサミチ「もっと奥行ったらみんなおるけど、1台調子悪いんやわ」

テル「調子悪いのに参加するん?」

マサミチ「いや、今詳しい人らが集まってクラッチ分解してるわ」

テル「はい〜???」

ヤス「それなりにバイク触れんかったら単車乗りちゃうで」

テル「この状況で作業するとか…。めっちゃ見てみたい♪」

マサミチ「別に見てきたらええやん(笑)」

テル「ヤス行こっ!!!」

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